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2011年7月 7日 (木)

最果てのラッセル(1)

最近、老朽化で数を減らしつつある国鉄型のラッセル車。

『ラッセル車』とは豪雪地帯の路線にのみ配置され、線路に降り積もった雪を旅客列車が走れるように均していく、言わば「働く列車」。

その多くは、旅客列車が走らない深夜・早朝に不定期に運転され、撮影させていただける機会がない。

ただ、北海道北部の稚内~旭川間の「宗谷本線」を走るラッセル車は、昼に運転される上に定期運行されている。故に各地点の通過時刻等の情報が容易に手に入るので、低温・豪雪という酷な条件にも関わらず、全国からファンが集う。

私自身もこの「宗谷本線ラッセル撮影プロジェクト」は何度かトライしているが、毎回腕及ばず撃沈・・・。

・雪山バックのラッセル車。

・雪を蹴散らすラッセル車。

・雄大な北海道らしい風景の中を行くラッセル車。

・・・撮りたいカットを挙げればキリがないほど、イメージは湧いている。ただそれを形にするのは容易な事ではない。撮影ポイントまでのアプローチ方法を熟知した上で気象条件を味方にする必要があり、ハードルが高い。

2011年も長期休暇を貰って、リベンジに出撃した。

1月17日、前日まで日本海側の悪天候で3日間連続で運休していたトワイライトエクスプレスで大阪から北海道に向けて出発。

新津あたりまでは定時で運行されていたものの、やはり海が近くなればなるほど天候が荒れ始め、羽越本線ではついに最徐行運転。強風が吹く度に停止する有様。青函トンネルに入る頃にはすでに夜が明けており、札幌到着は3時間14分遅れ。

この日は宿舎を予約している稚内まで移動しなければならず、結局この日は撮影が出来なくなった。

翌1月19日、稚内初発で撮影ポイントへ向かう。駅を降りると一面、見事な樹氷。

俯瞰ポイントから撮ろうと片道徒歩40分・・・そこからカンジキを付けて山に入りアプローチを試みるが、如何せん初めての場所の上に雪深く、30分ぐらい彷徨うも場所がわからず、時間が無くなってきたので断念。

ダッシュで駅方向に戻り、この樹氷を活かせるように作図できる場所を探す。

そして・・・ラッセル車が登場。

Img_0022

この『紅白』な感じが美しい。

一面の銀世界の中に、赤いラッセル車がよく映えている。

こんな写真が欲しくても撮れなかった。写真の腕云々よりも『運』がモノを言う。

前述したように、やはり気象条件が良くなければ、お話にならないのである。

ラッセル車はこの先の大きな駅で『昼休憩』で1時間近く停車する。その間に追い抜いて先回りして、もう1発。

Img_0047

雪山バックのラッセル。

これも欲しかった絵の一つ。

この場所も以前から見つけていた場所。背景を見て迷いはなかった。

「例年に比べて積雪が少ない」と言われているが、この景色があり、その中でラッセル車も雪掻きをしている・・・私にとっては、これで十分である。

この宗谷地方にも何度も足を運んでいるが、やっと撮れた『ラッセル車らしい絵』。宿舎へ帰る列車の中で、何度もプレビューを見返して、本日の収穫の余韻を楽しんだ。

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