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2011年7月21日 (木)

最果てのラッセル(2)

北海道滞在4日目。この日は雪の予報。それも強く降るとの事。「雪を蹴散らすラッセル車」と撮るチャンス!!

だが・・・前日に雪山からの俯瞰撮影を試みようとカンジキを履いてトライした時に汗をかいてしまったせいか、一日雪山にいたせいか、夜にホテルで寝ている時に冷えてしまったのか・・・あまり体調がよろしくない。

しかも今日は、道北から道東に移動する道すがらラッセル車を撮るという、比較的過密スケジュール。「体調がよくない」なんて言っている場合じゃない!!

気持ちを奮い立たせ、ルルを飲んで・・・稚内初発に乗り込み、撮影ポイントの最寄駅まで約2時間の列車の旅を楽しむ。

最寄駅に近づくにつれ、雪が降め、吹雪き始める。駅に着くと・・・ありえない降雪。この感じだと、撮影場所の感じからして望んでいる写真が撮れることは間違えなさそう。

しかし駅からポイントまでは徒歩1時間。さすがに体調を考慮すると気持ちが折れそうになる。しかしこんな好条件を目の前に、撮影中止などありえない。吹雪の中に身を投じる。

『視界ゼロ』とはまさにこのことで、何にも見えない。一面真っ白!!

ヒートテックを下着として着ていたので、歩くと暑い。また汗が出てきた!!やばい・・・。

猛吹雪の中、汗をかかないようにゆっくりと歩くこと、ジャスト1時間。

カンジキを装着して少し築堤を登れば、そこは以前に見つけていた、ラッセル車をアウトカーブから捉えられる最高の撮影地。

猛吹雪の中セッティングを済ませるも、通過までまだ2時間以上ある・・・。「同業者に場所を取られないように」と早めに来たが、悪天候過ぎて、同業者は結局一人も来なかった。

2時間・・・ひたすら吹雪に身をさらす。

特急・普通と、ラッセル車通過前に通り過ぎて行ったが、レールが埋もれる程のドカ雪にも関わらず定時通過・・・。

流石!!

そして・・・いよいよ・・・轟音をたてながら、ラッセル車が現れる。意外とスピードが出ていた。パウダースノーを身に纏わせながら『冬の神様』は短く電笛を鳴らし、通過していった。

Img_0079

この一枚を得るのは、容易なことではなかった。

しかしこの出来を見ると、苦労など一瞬で吹き飛んだ。

出来に満足していたのも束の間。今から1時間10分後に来る普通列車に乗らなければ、この日のうちに道東に行くことが出来ない。

急いで撤収しようとするも、かじかんだ手で猛吹雪の中で片付けするのは一苦労。明らかに10分以上かかってしまった。

「汗をかかないように・・・」など言ってられず、足早に遠い駅を目指す。

やっとの思いで駅に着いたのは、列車到着の5分前。これ以上、体の様態が悪化しないように下着だけ着替えて列車に乗り込む。その後は旭川までひたすら爆睡。

それでもまだ体が重く、旭川で時間を作って、近くの薬局で「ストナ」を購入。

「ストナ」を飲んで、そして・・・「スーパーカムイ」の中でまた爆睡。

札幌で「スーパーおおぞら」に乗り換える頃には食欲も少し回復。

そして釧路に着いたのは、日付が変わる少し前。

『やりきった感』は大きかったが・・・この日の事は、一生忘れることはないだろう・・・。

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