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2011年11月13日 (日)

「やまぐち号」への挑戦~出会い~

山口県は新山口(旧・小郡)から、広島県の日本海側に位置する益田を結ぶ山口線にSL列車「やまぐち号」が走り始めたのは、今から32年前の1979年の事。

当時の日本国有鉄道の「無煙化」によりSLによる定期列車が全廃されてから3年半後に運転が開始されており、今日、日本各地を走るJRのSL列車の先駆けとなった。

「やまぐち号」を牽引するのは、C57形蒸気機関車(C57-1)と、C56形蒸気機関車(C56-160)の2つの機関車。

基本的にはC57形で運転され、C57形の故障・検査時・短編成時はC56形で運転される。

私が「撮り鉄」となって、この「やまぐち号」の撮影に最初に訪れたのは2008年の夏。

九州から北海道まで、たくさんのSL列車がある中で「一番煙を吐く」と有名な「やまぐち号」に魅力を感じ、この年から山口線に通い始めた。

蒸気機関車の撮影でカギとなる「煙」。

我々愛好家の中では、猛烈に煙突から煙が出る事を「爆煙-バクエン」と言っている。

この山口線には、全国からこの「爆煙」を求めてファンが集う。

2008年夏。初戦。

新大阪から新幹線に乗り新山口へ。新山口からは山口線に乗って「宮野」という駅で降りて、歩くこと30分。煙を吐く姿が撮影出来て、且つアクセスも比較的手軽な有名ポイントへ到着。

この日はC56形による運転で、2両の客車を牽引してやって来るという。

このポイントには踏切がある為、列車が近づいて来ると当然警報機が鳴るので、列車の接近が分かるのだが、SL列車の場合は「シュボシュボシュボシュボシュボ・・・・・・・・ボォ~!!」とドラフト音や汽笛が警報機が鳴るずいぶん前から聞こえてくる。

我々愛好家は、その音が聞こえてくると、最後の構図・露出チェックを済ませ臨戦態勢に入り、撮影現場は程よい緊張感に包まれる。

ドラフト音が徐々に大きくなってきて初めて警報機が鳴る。

ここは少し高台にある撮影地。車体より先に、茂みの向こう側から、真っ黒な黒煙が線路伝いに近づいて来るのが最初に見えた。

そして「C56形」が黒煙を高らかと上げ、何とも言葉にし難い凛々しい姿を我々に披露する。

Img_2193

黒い巨体を小刻みに左右に揺らし、黒煙を高らかと吐き上げながら驀進するC56形。

確かに「爆煙」。

その迫力に呆気にとられてしまい、レリーズポイントを忘れそうになってしまった。

いい絵を頂いて満足はするものの、その姿に完璧に惚れ込んでしまい、その後もいい写真を求めて「やまぐち号」を追いかけるも、煙の加減やら・・・天候やら・・・いや、それ以前に「単に機関車を撮った」的な写真になってしまったりで、なかなかいい絵は頂けなくなってしまった。

「単に煙が上がっている時にシャッターを切れば良い」というものでもないようで「ではどうすれば写真の中に迫力が得られるのか?」のプレビューを見続け、反省した。

・・・ある結論に至った。

「写真の中で機関車と煙を同じ比(大きさ)で撮ると失敗している」

要は「機関車」と「煙」を喧嘩させてしまっていたようであった・・・。

分かったら早速実行!!

以前から目を付けていた煙を最高レベルで吐き出す場所に陣取って一発やってやろう!!

明日は撮影最終日。ホテルにて一人作戦会議を行った。

「やまぐち号」への挑戦~憧れの仁保地峠~につづく・・・

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